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株式銘柄スクリーニング・手法|バリュー投資の父提唱「グレアム指数」5倍以下は有効か?
バリュー投資の父提唱の
「グレアム指数」5倍以下
というのは有効か?
バリュー投資の父で、バフェットの師匠といわれるベンジャミン・グレアムが考案した「グレアム指数」。一般的には22.5以下が割安といわれているが、バリュー投資家「かぶ1000」さんは5倍以下を狙っているという。その有効性を検証してみました。
グレアム指数とは?
グレアム指数はバリュー投資の父といわれるベンジャミン・グレアムが提唱した現在の株価が割高なのか・割安なのかを測る指数で22.5倍以下が割安の目安と言われています。
その考え方は非常にシンプルでPBRxPERで算出することができます。
バリュー株投資で有名なかぶ1000さんは著書「貯金40万円が株式投資で4億円――元手を1000倍に増やしたボクの投資術」のなかでグレアム指数5倍以下を狙っていると記載されています。
今回は株1000さんのグレアム指数5倍以下というのを検証してみました。
なお、著書内では資産バリュー投資のために様々な考察がおこなわれており、グレアム指数5倍以下の割安株というだけですぐに購入対象にはなっていません。本記事はあくまでもグレアム指数というものがどのようなものか、割安株を図る指数として有効かという観点でご覧ください。
スクリーニング設定は?
まずは、基本設定です。
検索基準日は他の記事同様に「2019年1月」「バックテストあり」に設定しています。他の月で確認したい場合は任意で変更してください。
財務条件の設定です。
グレアム指数とは「PBR x PER」ですが、当サイトのスクリーニング機能では「PBR x PER」を標準設定していますので、それを選択します。
倍率はかぶ1000さんの著書の5倍で検証しますが、その前に一般的に言われている22.5倍以下の銘柄がどれくらいあるか検証したいと思います。
こちらは「PBR x PER」が22.5倍以下の件数です。
1900件超えはちょっと多いですね。5倍以下でも565件ヒットしましたのでもう少し条件を絞らないといけないですね。
改めて財務条件設定です。
書籍によると自己資本比率は高いほうがよい、毎年自己資本比率が年々高まっていれば健全性が高まって言えるとの記載があり、割安株投資とバリュー投資を明確に区分けしているのが分かります。
スクリーニングとしては、自己資本比率70%、3期前から10%づつ自己資本が成長している銘柄で設定してみました。
バックテスト シミュレーションの結果は?
スクリーニングとバックテスト シミュレーションの結果です。
対象銘柄としては2件がヒットしました。
ヒット件数は少ないとはいえ、株価上昇率はかなり素晴らしいものがあります。
1年後の2020年1月末は19年1月比で161%、2年後は250%となっており、同期間の日経平均株価上昇率の133%を大きく上回っています。
銘柄別では280%と222%と両銘柄とも2倍越えしています。
他の月でも検証してみましたが、良好なケースが多かったです。
このスクリーニングに業績見通しなどを組み合わせると非常に面白い結果になるかもしれませんね。
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